介護職のやりがいはお金では測れない
ハードワークな割に賃金が安いというイメージが付きやすい介護職。
確かに全労働者の平均賃金と比較すると、介護職は低めである。なおかつ、介護職は1年間の離職率が他産業と比較しても高い傾向にある。このことから、介護職を取り巻く労働環境はあまり良くなく、マイナスのイメージを持つ人が多い。しかし、失業が少なく平均年収300万円以上の産業が、介護業界以外にたくさんあるかといえば一概にはいえない。
人が働くうえで給料はとても重要なポイントだが、やりがいや達成感も外してはならない側面だ。在宅を中心に介護関係の仕事は、ヘルパー事業所や介護施設、訪問看護ステーションなど、関係する各事業所と頻繁にやり取りを行っている。様々な事業所、様々な職種の人たちとコミュニケーションを活発にすることで、人的なネットワークが強化されるとともに、円滑に業務を進められるようになるのだ。人間関係の輪が広がれば、他の事業所の打ち合わせもスムーズとなり、達成感を得られて仕事に対するやりがいを感じることができるだろう。
ところで、介護現場で働いている人の中には、利用者との接し方や事業所内での人間関係で悩んでいるという人も少なくない。しかし、人的なネットワークが広がれば、悩みを共有できる友人ができる。介護業界というのは、「人は宝」と考える傾向がある。介護の仕事で作れた人的なネットワークは、サラリーマンやOLたちとは異なった人の輪を築けるのだ。